2012年9月20日 (木)

会えたらいいね・・(622)  今日は吉日

主婦にとって 「今日は 食事は要らない」 という一言は この上ない幸せな日で 朝から 一日をどう過ごそうかと 考えるだけでも楽しくなる。

それが 今日なのだ。

昨日から 降ったり晴れたり蒸し暑く 窓も開けられず 頭が重く やたらと体調が思わしくなかったのに 一日自由になれると思っただけで 心が晴れやかになる。

何処かへ出かけようと思ったが こういう日こそ家にいるべきで 土の湿っているうちに・・・・と 庭の草取りに精を出した。

シャワーを浴びて一休み。
CDをかけ 豆を挽き 部屋中漂う香りの中で ドリップの銀色の泡を見つめて カップに落とした熱い珈琲を口にする。 

次は何をしようかと・・・・・。

夕方まで 絵具遊びをしていたら 2階の窓から見える雲間に 夕陽がうっすらと輝き 秋の気配を感じる。

そうだ! こんな時こそ ゆっくりと散歩に出かけよう。

外は 陽が落ちかけて 酔芙蓉も頬を染めて 萩がこぼれるように咲く。

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暑い暑いと 閉じ籠っているうちに もう秋が始まっていた。

薄がなびき 蕎麦畑が白い花で埋まるのも 間もない。

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先日来 痛かった足も 畑を歩いていると忘れてしまうのが 不思議な事なのだが・・・・。

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早めにお風呂に浸かって チーズと残りもので 久しぶりのビールを一人で乾杯!

誰かが書いてたっけ    「風花や 酔えば逢いたき人ばかり」 
あの人にも・・・・・指を折ってみる。

やっぱり 旅に出よう。 

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2012年9月11日 (火)

会えたらいいね・・(619) 秋の気配 

朝の空気が変わってきた。

まだ窓を開け放って寝ているので 葦簀を透して差し込むうっすらとした陽の光りと 虫の音を連れて ひんやりとした空気が流れ込む。

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あれほど待っていた秋の風なのに 「あ・・・・・、またひとつ季節が進んで行くんだ・・・」 と 切ない思いが胸をよぎる。



                           母をおもう

           けしきが

           あかるくなってきた

           母をつれて

           てくてくとあるきたくなった

           母はきっと

           重吉よ重吉よといくどでもはなしかけるのだろう

そのうち また うとうとと・・・・。

起きる頃は もう陽が高く昇って 今日もまた暑くなりそうで 「いつまでこの暑さは続くんだ・・・・・」 と 天気予報に 一人文句をつけている。

人間なんて勝手なもので 自分を取り巻く全てのものが 自分に都合の好いように動いほしいもので 最近 富にそんな我儘な考えが増してきた。

「今まで 自分のことは後回しで (と思っているのは 自分だけのようで) 子供のこと 家庭のことを考えてきたのだから もう好いんじゃあない?!」 と言い聞かせてはいるものの 何処かにそんな生き方を否定するものがあって 頭の中は行ったり来たりしている。

雲の流れを診ていると 忘れていた詩が 思い出されてくる。

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                雲

             くものある日 

             くもは かなしい

             くものない日

             くもは さびしい 

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              草に すわる

           わたしのまちがいだった

           わたしの まちがいだった

           こうして 草にすわれば それがわかる



                                                                   (詩・・・・・八木重吉詩集より)

ずーっと ぶらり旅に出ていない。 億劫なのだ。 足の具合が いまひとつ はっきりしない。

人は 「どこも悪くないみたい・・・」 と言ってくれるが 自分だけは 突然の痛みの恐怖を知っているから・・・・。  (閉じこもっている時は 誰も見ていないわけで・・・・・)

高齢特有の心の病気が 始まったのかも~~?

しばらく 草にも坐っていない。

虫だけには 好かれやすいんだもの・・・・・・。

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2012年8月15日 (水)

会えたらいいね・・(613)  あめ あめ

「あめ あめ・・・」  しばらくして また 「あめ あめ・・・・」 可愛い声が聞こえてくる。

「あら・・・、K君が来ているんだわー」  開け放った窓から手を伸ばしてみるが 降っていない。

お向かいの初孫さんで 2歳。
近くに住んでいるお嬢さんのAちゃんのお子さん。 

定年退職したばかりのお爺ちゃんは 娘さんがお嫁に行く時は機嫌が悪い日々で 奥さんも閉口していたが 今は毎日のように連れに行って 夫婦して 格好の暇つぶし相手になっているようだ。

前の道路で シャボン玉や手押しの三輪車に汗を流しながら K君よりも奮闘している。

何かの拍子で覚えた 「あめ あめ・・」 という言葉が すっかりお気に入りのようで 聞こえてくるたび 雨を待ち望んでいる身にとっては 降ってはいないと判っていても もしかして 「あれっ、今度は雨?」 と 雨を確かめてしまう。 

それが 窓から見下ろしたら ポツンポツンと 道路に雨の跡。

こんなお湿りなら 久々に畑を歩いてこよう・・・と 濡れても良い出で立ちで フード付きにタオルを巻いて 歩きに出た。

「K君 ほんとに あめあめ・・・だね! おばちゃん 教えてもらったから お洗濯入れたの。 ありがとう!」  というと ご本人は判っているのかどうか 首をかしげていたが 傍でママのAちゃんが笑っていた。

「Aちゃんが ここへ越してきた時は ちょうどK君くらいだったわね・・・。おばさんもガタがきても仕方が無い歳だわね~~」 そう言いながら畑へ向かった。

お茶畑は刈り込まれて
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今は背丈を越えるサトイモの葉が優勢。
時折落ちてくる雨粒が 葉に落ちては ころころと転がって 見ていると限がない。
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「夏の雨に濡れていこう」 気分で気持ちよく歩いていたが 雨が大粒になり 上着を通してTシャツまで滲みてくる。

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スニーカーもぐしょ濡れで 農道は滑るので転ばないうちに退散・・・と 引き戻った。

「あ~~、これで 水撒きしないで済みそう」 と思ったが それほどの雨でもなく 明日までには土も乾いてしまうのだろう。

花は枯れ 草は伸び放題で どうしようもない庭になってしまったが 「熱射病にならないよう 人間の方が大事!」 と言い訳して 草取りもせず 枯れた花を眺めている毎日なのだ。

「あめ あめ・・・」 他県では 喜んでばかりでは居られない雨だったが・・・・・。

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2012年7月26日 (木)

会えたらいいね・・(608)  子育て

風子の利用している駅は 西武S線でも もっとも遅れている駅といっても言い過ぎではない。
昇りのエスカレータは有っても 降りは階段のみで エレベーターも無いので 不満足な脚の風子は すぐに出られる下りホームの無人改札を利用している。

隣の両駅は綺麗になって おまけにS駅は今の市長が大改革(風子は最悪と思っている)して ロータリーなど広げ お陰でこちらはすっかり蚊帳の外に置かれている。

困るのは タクシーが拾えない事くらいで のんびり遠回りしていけば 何てことは無いから 逆に 田舎風のこの駅のままでも好いか~~? と思うこともある。

一週間ほど前に 頭上でピーピー賑やかなので 見上げてみたら まあ、なんと4羽のヒナが黄色い嘴を揃って開けて 親の帰りを待っている。

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だあれも立ち止まる事も無く通り過ぎていくので 急いで帰る用事も無いので しばし立ち止まって見上げていた。

ライトでもなく 券売機に向いているから カメラなのかもしれない。
その上に小さな紙袋があって 脇に巣があった。
落下しても安全なようにダンボール箱が 紐でぶらさがっているが 多分 駅員さんが付けたのだろう。

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それから暫くして 見上げてみたが誰も居なかった。
元気よく啼いていたので 餌探しの練習に連れだったのかな・・・。


            ☆      ☆       ☆

子育ては 遠の昔の事で 今は孫を預けられるとすっかり疲れて 来る早々 「何日まで泊まって好いって ママ言ってた?」 と一応言っては見るが 「一日で帰る」 などと言われると 内心ほっとする。

仕事と子育てで疲れ果てている娘の気持ちを考えると 「しばらく泊まっていけば・・・・・?」 と 喉元まで言葉が出てくるのだが ぐーっと呑みこんでいる。

 

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2012年7月 7日 (土)

会えたらいいね・・(605)  七夕のお願い              

それはそれで困る事 もあるのだけれど・・・・dollar

「未亡人になりたい」

そんなことを未亡人の友人に言ったら

「その言葉 嫌だわ! だって未亡人て 未だ亡くなってない人ってことでしょ」 と返ってきた。

改めて考えた事はなかったけれど・・・・。 

未亡人は、文字通り「いまだ死なない人」という意味。 かつて中国では、夫が死んだら妻もそれに従うという観念があり、そのような習慣に背く者が謙譲の意味として「未亡人」 といった自称の語であった。 のちに、「夫に先立たれた女性」という意味だけが残り、 他人 ... 」

ということだった。

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同年齢にも 何人かのいわゆる未亡人がいるが 親しくしている彼女は 「遺族年金dollarで暮らすのは大変なのよー!」 と言いながらも 実に毎日を気ままに楽しんでいる。

一番気楽なのは 家の中を自分の思うように出来 質素を旨としながらも 食べたいものを少々 亡きご主人に供えては 「こういう自由があるのも “あなたのお陰”、家を自由にできるのも “あなたのお陰”  チ~~~~ン」 と掌を合わせているらしい。

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何故 風子が未亡人になりたいか・・・というと 第一は食事の仕度なのだ。

夕方スポーツジムから帰って来て アルコールbottleを前に 新聞を広げテレビに大笑いし
順次出てくる食事を平らげ ほんとうに {私つくる人、あなた食べる人} そのもの。

友人は 「作るからいけないのよー、ほっとけばいいのよ!」
と言うけれど 暇な時は好いのだが 出かけた時や疲れている時は スーパーで出来合いのお惣菜を買うにしても 何にするか考えたくもないのだ。
それに 嗜好の好み違ってきて 結局 自分の好みのものではなくなってくる。
自分一人だったら 一食くらい抜いたって良いのに~~と。

「私が先に逝ったら 困るんだから 煮炊きのひとつも覚えたら?」 と言ってみるが
「その時はその時 どうにかなる・・・・・」 と済ましたもの。
それはそうだ、 スーパーには何でも有るのだ!

先日 骨折で退院後も 「俺は良いよー」 と言うものの 動けない風子には菓子パンを山ほど買ってくる。
栄養など 微塵も頭に無く 風子を介護する気持ちなどまるでないのだ。

これまで病気ひとつせず 健康診断でも悪いところ無しで来たのは 「風子がいろいろバランスを考えてきたお陰でしょ!!!」   と内心煮えくり返る。

「今日はね、美味しいお刺身買ってきたから 付け合せつくって 湯上りはビールよ!これも主人のお陰!lovely」     親友の未亡人からの電話。

子供たちは 「つくるからいけないのよ・・・・、宅配でも取れば? お母さんがそうしてきたからいけないのよー。  しばらく旅行でもしてくれば・・?」 と。

そういう事だけでは無いのだ。
家の空間を 自由に使いたいのだ。

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自分で設計に加わって建てた家も ごみ屋敷のようになって 手の届くところに何でも置く住まい方に辟易している。

「あ~~~~、 元気だけが取り得の者には 夢も希望も 持病の不自由さも 解ってもらえない」

未亡人になる前に 難題が控えている。
物忘れ・・・というより もしかして・・・?という懸念も。

今日の七夕は rain・・・。
ずーっと お腹の中に溜めてきた事 天の川に履き出しちゃった~~。

仕切りなおさなくっちゃ~~happy01

 


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2012年6月19日 (火)

会えたらいいね・・(602)  旅した薔薇

遠に散ってしまった薔薇だけれど・・・・。

もう一ヶ月も前になるが 大きな縦長の荷物が届いた。

そう言えば 「薔薇を挿しておいたのが付いたので・・・」 というメールを戴いていた事を思い出した。

鉢に植えられた小ぶりの 「いかにも初デビューです!」 というような軟らかな葉で 小さな蕾がいくつか付いていた。

「蕾は 咲かせないほうが好いのですが・・・」と やっとつけた蕾を切り落とす事に迷った送り主の心が伝わってくるようだった。

迷った姿が見えた・・・と言いたいけれど 姿も声も聞いたことの無い方なので 想像すらできない。

ネットで その方がミルキークイーンというお米を作っていて 米作りにかける姿勢に感銘して それ以来送っていただいている。
去年はコシヒカリで ちょっと残念だったが 今年はまた粘りの有るミルキークイーンにもう直ぐ出会える筈・・・・・。
専業農家ではなく お勤めしながらの作業の合間に 花を育てたり 詩や童話など書かれているようだった。

あまりお米を食べないので 送っていただくのも申し訳無いような量だけれど 心尽くしの花の写真や丁寧な文字で書かれた手紙が添えられていて お人柄が偲ばれる。

風子もその蕾を咲かせていいものかどうか迷ったが せっかく付けた命。
どんな花を咲かせるか・・・と 待つ事にした。

実は 無精者の風子は薔薇が苦手で 特に消毒が嫌いなのだ。 
虫が付こうが肥料を貰えなくても わが家でのさばっている「カクテル」とかいう単衣の薔薇を除いては すべて駄目にしてしまい もう育てない事にしていた。

自分で買った花は 消えてしまってもそれほどショックではないが 戴いた木や花は心を戴いたようで それなりに大事に育てる。

枇杷、山茶花、ハナミズキ、侘び輔 今は咲かなくなった皐月も捨てられないでいる。
(プレゼントした本人は すっかり忘れているようだが・・・)

その薔薇が 見事に花を咲かせた。
マチルダという品種で 花びらの淵がうっすらとした朱鷺色から薄桃へと変わっていくのを楽しんだ。

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写真に残す花時を逃してしまったが・・・・。

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写真の色は上手に出ていないけれど 脳裏にはしっかり残っている。

それが・・・、花が散って あっという間に虫が付いたらしく 数枚の葉を残して丸坊主になっていた。
また・・・!! と 諦めかけたが 慌てて消毒してみた。
少しずつ新芽が出て 戴いた時より賑やかな葉ぶりになった。

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本を見たり育て方を調べたりは苦手なので 自己流だけれど また花を咲かせてくれるだろうか・・・??

こちらも メールの交換だけの方から届いた球根だけれど ずーっと咲き続けているオキザリスで 葉と花色が好きで気に入っている。

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可憐な花に似合わず自由奔放な花なので 延び放題OKの塀の上に乗せてあるが 台風到来とか・・・・、 地上に降ろさなくては・・・。

  

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2012年5月21日 (月)

会えたらいいね・・(597)  徒然に・・・

世間は このところ何処へ行っても金環日食一辺倒で テレビのニュースも天気予報も やっと落ち着いた日々が戻ってくるかな・・・・と思いながら 黙々と草を引き抜いている。

遠の昔 すりガラスに煤を塗って何かを見た・・・のだけれど あれは何だったのだろう?と記憶に無い。

へそ曲がりの所為かあまり興味は無く 気になるのは「孫達がきちんと目を護って観たか・・」と言う事だけで 結果はニュースや知人達が競って写しているだろう写真で十分なのだ。

毎日のように園芸店廻りをして 品定めをしたり 肥料を買ったり そちらの方が風子にとっては重要な事で 役目を終えた花たちにお礼を言って 新しい草花に植え替える毎日。

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肥料もやらず 消毒もせず 放りっぱなしの薔薇は 自由気ままに伸び放題に咲いている。
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お昼前に一仕事終えて カーテン越しに揺れる新緑のヤマボウシの葉を眺めていると 生きてるっていいな・・・・と 妙に感傷的になってしまう。
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白い小さな十字を結び始めた花(苞)がどうなったかと二階へ上がってみた。
毎年数えるほどしか付かないで いっそ伐ってしまおうか・・・・と思ってもいたが 見事に花をつけていた。

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「待つ」 ことに きちんと応えてくれた健気さに感激! 

下へ降りて 昼食を取る。
かぼちゃの煮ものが 思いのほかほくほくして美味しい。
苦瓜とシーチキンのサラダは好物で 元気の元と思い込んでいるので常備食の一品にしている。
他に 昨日の鮭の残り・・・・少々。
玄米のお結びを海苔で包んで よく噛んで食べることを頭に入れる。
こういう食事が 一番美味しいと感じる年齢になってしまった。

子育ての間の早食いが習慣になって 味も香りも感じることなく口に運んでいた結果 メタボになった反省もこめて 家人の居ぬ間に 誰にも邪魔されずゆっくりと味わえる幸せを楽しむ。

テレビに映る金環食の映像を眺めて ちょっとへそ曲がりだったかな~~?と思わないでもないが 知人達からネットを通じて送られてくる写真を楽しみにしている。

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2012年5月13日 (日)

会えたらいいね・・(595)  逝ってしまった・・・

P1040556 訃報の回覧板が回ってきて 「あら・・・、何処の方・・・?」 と暫く文字を眺めていた。

二軒先(Oさん)のおばあちゃんだったのだけれど 苗字が違っていたので戸惑ってしまった。

そう言えば 「女ばかりの4人姉妹なので 順番に看ていたけれど 落ち着かないので 私が引き取ったの」 と彼女が言っていたのを思い出した。

「とうとう お迎えが来たのね・・・・」   100歳だった。

風子が庭に出て居る姿を見ると いつの間にか出てきて 「奥さん、パンジーはね こうしてまめに花がらを摘んでやらないとだめなんだよ。 私はね おじいさんが居なくなって 一人で花屋をやって 子供を育てたんだ。 
花屋なんて綺麗ごとじゃ済まないから 手だって ほらこんなになっちゃって・・・」 と差し出す手は 皺だらけで男のような手をしていた。

何年か前 新車を買って三日目に ハンドルを切り違えて塀を大破した時も 一番に飛んできたのはおばあちゃんだった。
「おくさん 凄い音だったよ。 大丈夫だったかい? これじゃあドアは使いもんにならないねー。塀も造り直しだね^~」 と 自分のことのように心配してくれた。

いつだったか 花を植えている後ろを 「散歩してくるよ」 と通り過ぎていった後 どしゃ降りになってしまい 戻った姿を見てなかったので 傘を持っておばあちゃんを探して歩いたが見当たらない。
どうしているかと気になってお宅を訪ねたら 何処吹く風で帰っていたので 胸をなでおろした事もあった。

「早くお迎えが来てくれないかと思うんだけど なかなかおじいさん迎えに来てくれなくってね・・・」 が口癖。
それでも 具合が悪くなると病院へ行き 「早くお迎えに来てもらいたいんだけどね・・」 と先生に言うので 「じゃあ、来なければいいじゃない?」 と医者に言われるそうで 奥さんは呆れて笑っている。

97歳の時 家の前で転倒して腰を骨折。
手術して 「駄目かと思ったのに 付いちゃったのよ~~。何処まで 頑張るのかしらね・・・」 と これまた呆れている。

風子が入院していた事を彼女に話したら 「あら おばあさんも同じ病院の3階よ。 デーサービスに行って 転んでまた骨折、今度は戻れないわ~~」 といっていたが 帰らぬ人になってしまった。

どう悲しいと言うのでもないが なんとなく気が抜けてしまって 花がらを摘んでいると涙がこぼれてくる。

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母が生きていたら 同じ年。
おばあちゃんを思っていたけれど 皺だらけの手や日に焼けた襟元に どこか母の姿を見ていたような気もする。

祭壇に飾られた写真は 白い襟のついたカーディガンを着たいつものおばあちゃんだった。

合わせたように 母の好きなアヤメが咲いた。

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2012年3月17日 (土)

会えたらいいね・・(584)   今日も暇 

少しずつ春めいてきて 家の中にこもっている場合ではない・・・と 膨らみかけたハナミズキの蕾を見上げている。

固く閉ざしていた紅梅も 例年より沢山の蕾をつけ 春の雨の中で 今は真っ盛り。
カメラを持って庭へ出るが 体を曲げる事も自由にならないので思う角度でシャッターが切れず 何度撮りなおしても駄目なものは駄目で 諦めた。

足元にはクリスマスローズが俯いて咲き チャンス!と思ってみても 体が自由になる時でさえ這いつくばってやっと撮れる花なので それこそ切花にしなければ写すことは不可能で 上から眺めているばかり・・・。

毎日が退屈で 無性におしゃべりがしたくて誰かに電話をしてみても コールするばかりで折り返しの電話は鳴らない。

昨日は偶々用事で人に会うことになり 話は一通り終わったのに 余りにも風子が暇そうなので 「もう一杯珈琲が飲みたいので お時間大丈夫ですか・・?」 と逆に気を使わせることになり くだらない話に3時間もお付き合い戴いてしまった。

2年に一度手続きで会う方なのだが それまではただ腰が低く ぺこぺこするばかりで自主性が無く気に入らなかったけれど 2年の間に支店長と言う役席になっていて ずいぶん変わるものだと見直してしまった。

先日ルドンのブーケの絵を見てから 無性に花の絵が描きたくて 都心にでた時 思っている花を探すのだけれど見つからない。
今日も3軒フラワーショップを回ったのに 探している花は無かった。

描きたくなった気持ちが失せないうちに・・・と焦るのだけれど 大きなショップへ行かないと特殊なものは無いのかもしれない。

絵を描き始めて間もない頃 何処にでもあるようなトルコ桔梗を水彩で描いたものが 結構気に入っている。
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今 そのモチーフを目の前にしても感動もなく きっと描く気持ちすら起きないだろうと思うだけでなく もう描けない気がしてその頃の新鮮な気持ちが懐かしくなる。

マンネリになると言う事は こういうことなのかもしれない。

当時は 若かっただけではなく 描くということにしても気持ちが新鮮で 今は年齢も心もすっかり年を取ってしまって 生意気な理屈が先行してしまっている。

何処にでも売っているこんな花を もう一度描いてみようか・・・と 改めて思う。

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2012年2月29日 (水)

会えたらいいね・・(581)   雪 ・ 椿

明日は  雪・・・・・・

そんなニュースを聞きながら 眠りについた

朝 ドアを開けて 外を見ると  真っ白

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庭の椿は・・・・と ガラス越しに様子を見る

細い枝が 重みでピーンと跳ねると

咲き始めた一重のうす桃色をした小ぶりの花が のぞく

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庭へ降りようと 履物をつっかけてから  

「まてよ・・・、危ない危ない」 と 部屋に戻る

先日 お願いしてあった荷物の中に 固く閉ざした椿が一枝
どうぞ 枯れないで・・・、と水切りして 青磁の一輪挿しに挿しておいた
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心もち膨らみかけていたので 助かった・・・、と ほっとしたが
今朝は 開き始めている

包みの中に入れてくださったCDのピアノの音が 優しい雨音のように胸に響く

「少しずつですが 春の足音が聞こえるようになりました。 
            音楽でもききながら 体と心をやすめてください」 と。

添えられた写真に 「八重椿 咲きてかすかな 春を聞く」 の文字。

お会いした事も無く お米を送って戴いている方。
多分・・・・・、 お仕事をなさりながら 減農薬でお米を作ってらっしゃるよう。
ご苦労もお有りかと いつも感謝してお願いしている。

昨年は お米の種類が変わってしまったけれど
今年は 私の好きな「ミルキークイン」 を再開するという。

お米を戴きながら 「人となり」 が偲ばれて 噛みしめると甘い。

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さあ! 明日からは 晴れて床を離れることができるのだ。

桜の咲く頃は 「自由の身」 になる筈。

「お外さま 復活!!」  まで 間もない。

 

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