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2008年7月25日 (金)

会えたらいいね・・(243) 掛け軸

Dscn0781 約束していた軸を やっと仕上げることができた。

何年も前に「創る」といって布を預かったのに 手が使えなくなって 心の中には重く残っていた。

ここに来て 「忘れてないからね・・・」 と 久しぶりに電話をいれたら 思いがけない返事が返ってきた。

「母が呆けてしまって 介護の毎日なの・・・」 という。
彼女は 風子より 20歳くらい若いのに 入退院を繰り返ていたご主人を3年前に亡くしたばかり。
こんどは 前後してお母様が呆けてしまったという。
預かっていた布は お母様とおばあ様の着物地の残りで 「創ってもらえたら 着物の好きな母は 何か思い出すかもねー」 と明るく笑う。
その明るさが 何だかせつなくて 「早く創らなくては・・・」 と 始めることにした。

着物の端切れだけれど 一枚の絵にしなくてはならない。
端切れを目立たないように切り継いで 映りの好い他の着物地をアクセントに使って 思い出せるきっかけになるようにと 祈った。

Dscn0783 それが やっと小さな軸になった。
着物五枚分の思い出が入っている。

夏だから糊の乾きが早いので 糊を打った和紙を 早くさばかなくてはならない。
ひとつ工程が終わる毎に 乾くのに一週間くらい掛かるところ 早く乾いて 次の作業に 移れるのは良いけれど じっくりと糊が浸みていかないので 軸にとっては 良いことではないらしい。

最後の軸棒をすげるのに 大工仕事で 手を無理して使ったので しばらくは辛いけれど お母様に喜んでいただけたら嬉しい。

紅い牡丹の着物は きっとおばあさまの娘時代のものを 彼女のお母様が受け継いだらしく 丹精の跡が残っていて 温かく伝わってくる。

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コメント

愛着の着物が掛け軸になるなんて、こんな技があるなんて、びっくりです。
1枚目の柄は芍薬でしょうか。
2枚目はこの葉ちょっと判らない、色がいいですね、上下に入れた茶が全体を引き締めて、より一層シックになっていますね。
喜ばれるでしょう、目に浮かびます。

投稿: 魔女 メグ | 2008年7月25日 (金) 04時31分

魔女 メグさま

芍薬と牡丹の区別がつかなくて・・・。どちらでしょうね。
本来は葉書掛けや色紙掛けにするのですが 今回は 友人が「思い出の着物を残したい」というので 布だけで絵にしてみました。

骨董市まわりして 古布さがして デザインするのも 楽しいですよ。
  

投稿: 風子 | 2008年7月25日 (金) 12時18分

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